本田由紀、内藤朝雄、後藤和智 光文社(光文社新書) 310ページ 800円+税
マスコミ及び世間一般に流布する「ニート」の誤った認識を正し、「ニート」に関する偏った書籍に対しての批判を行なった書。それ故に、ニート対策(この言い方が既に問題なんだけど)の抜本的解決案が記されているかと言えば、特に記されてはおらず、記されていたかと思えば、机上の空論の域を出なそうなものでした・・・自由は良いけど、批判するのも自由だろう、と。結局は単なるニート擁護書・・・としか捉えられない書になってしまっていたのは、残念。ニートへの正しい認識を所持している人は、なるほど、よく言ったと思うのやもしれないけど、そもそもマスコミを盲信するタイプの人種は、この類の書を読まない、もしくは読んでも思考停止(あまり好きな言葉ではないが)してしまうから無意味なんですよねえ。せめて、マスコミで取り上げられれば別なんですが・・・。
以前に読んだ殺人関連の書にも通じるものがありました・・・一部の統計でしか語らないマスコミへの批判とかね。
2006年1月20日初版1刷発行 ISBN:4334033377