『鍋島直茂 葉隠の名将』読了

童門冬二 学陽書房(人物文庫) 417ページ 880円+税
 九州の戦国武将・鍋島直茂の生涯。朝鮮の役から始まって既に50歳過ぎであるため、その前半生は全くと言ってよいほど描かれてはおりませんでした。徐々に竜造寺家を乗っ取っていく様に、その子・勝茂の生涯を多少交えた作品になっています。
 同じ事が何度も記されたり、時列が非常に錯綜していたり、やたら経営学に結び付けようとしたりと、純粋に直茂の生涯を堪能させてくれないのは如何なものかと・・・そういう書籍シリーズを刊行している出版社であるんだろうけど。それと現代用語が使われる事に嫌悪感はそれほど持たないと思っていたんだけど、直茂の「大名がテロをおこなうのか?」にはひいてしまった。
 この書籍は2001年1月に実業之日本社から刊行されたものの文庫化です。
 2004年12月20日初版発行 ISBN:4313751920